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新米の季節

東北の農家では
『自分たちで食べるお米は米倉でわざと1年寝かせる」といいます。
初物が好きな日本人に「新米」という言葉は
新鮮で獲れたてだから美味しいというイメージがついて回ります。

「新米」と聞くと、「美味しい」って思い込んでいませんか?

どうやらお米の事情はそうでもないようです。
東北の農家では、
自宅用のお米は穀倉に籾殻を詰めた中で1年お米を保管させてから食べるそうです。
そうすると「美味しくなる」
それは、ワインやお酒と同じように『熟成』させることになるのです。

古い=「劣化」というイメージがありますが、
正確に言うのならば、古米に起きる変化は味が「まずくなる」のではなく、
「粘りが少なくなり」「臭いがつき(香りがつき)」
「硬くなり」「ツヤがなくなる」という変化のことです。

お米を「氷温域」で貯蔵すると、
鮮度の保持期間を延ばせる上に、さらに旨味も大幅に増すそうです
「氷温」とは生物が凍る直前の温度のことを言います。
氷点下でありながら未凍結の温度領域を「氷温」というのです。
ほとんどの生物は
マイナス1℃~5℃くらいの温度では凍らず、冬眠状態になります

何故「氷温」になると旨味が増すのか?
それは、温度が下がると動植物は
「凍るまい」と生体防御反応を働かすんだそうです
その過程で糖やアミノ酸が増加するから美味しくなります

1、「古米はまずい」という言葉があるのは、
「美味い米は、粘りがあり、米特有の臭いが少なく、
柔らかく、ツヤがある米」だという
前提があった上でのお話にすぎないということ。

2、保存状態が良ければ、「古米」だろうが、「古古米」だろうが味は劣化しない

3、理想的な保存は「氷温」「氷温保存」されていれば
「熟成」されていて「新米」よりも旨味は増す。

東北地方の米農家のようにお米を貯蔵することが出来たら、
「古米」でも「熟成」された美味しいお米が食べられるということです。

Author Profile

井上 幸一
井上 幸一
2001年 持続可能な循環型建築社会の創造を目指し古材FC事業を立ち上げ全国展開を開始する。
古材の利活用から古民家を地域の宝と捉え古民家の利活用をおこなうための事業として古民家ネットワークを創設。
「古民家鑑定士」「伝統再築士」を始めとする資格を創設し全国各地で古民家を取り扱う人材育成に力を入れ、古民家鑑定士は全国に1万人を超す。

現在は、古民家の安心と安全を担保するために基準を創り、ソフト面とハード面を兼ね備え全国各地で講演活動を実施している。

また本年、「内閣官房歴史的資源を活用した観光のまちづくり専門家会議専門員」として全国各地の地方自治体のコンサルティング活動も行う。

古民家ツーリズム推進協議会事務局長として、全国で古民家ツーリズムの推進もおこなっている。