Skip to content

強い家を考える 2

材料の強さを比較するには、力の方向による2つの強度があります。

1つは押しつぶした時の強度と、もう1つは引きちぎった時の強度です。

圧縮強度と引張強度と言います。

たとえばレンガや石積みは、圧縮強度はとても強いものですが、

レンガや石はひっぱれば簡単に取れてしまいます。

実際に構造計算上では、コンクリートの引張強度は「0」とみなされていて、

引っ張られた時には中の鉄筋の強度で計算します。

ですから上下左右に揺さぶられる地震の時には、

レンガや石積みはもちろんコンクリートの建物は、中に補強の鉄筋がないと耐えられません。

現代の日本の家づくりでは木造の他に、コンクリートと鉄の家があります。

コンクリートは主に圧縮を受ける基礎に適している材料です。

また、軽量鉄骨の家が建設されているのは、世界では珍しい国です。

鉄が強い材料であることを疑う人は、あまり多くないでしょう。

鉄と木はどちらが強いか?

4匹目の子ブタが鉄の家を建てていたらどうだったのでしょうか?

鉄の棒と木の棒を叩き合わせたらどうなるか想像してみてください。

誰もが木の棒が傷付き、下手をすれば折れてしまうと考えるでしょう。

そして、おそらく鉄は無傷です。

このようなイメージから、鉄の方が木よりも強いと考える人が多いと思います。

それは当然のことです。

では、3匹の子ブタの家で考えたのと同じように、

鉄と木のそれぞれの重さを考慮に入れた強度を考えるとどうでしょうか。

このことを理解するために、

3匹の子ブタに変わって次に登場してもらうのは、ピノッキオです。

丸太からつくられた木の人形の冒険物語としてよく知られています。

ちょっと不真面目なピノッキオは良く嘘をつきます。

そして嘘をつく度に、鼻がズンズンと伸びてゆきます。

ピノッキオの「ピノ」とは、イタリア語の「松」という意味です。

そこで比較するために、「鉄」を表すフェロッキオという

鉄の人形にも登場してもらいましょう。

( おうちのはなし 抜粋

Author Profile

井上 幸一
井上 幸一
2001年 持続可能な循環型建築社会の創造を目指し古材FC事業を立ち上げ全国展開を開始する。
古材の利活用から古民家を地域の宝と捉え古民家の利活用をおこなうための事業として古民家ネットワークを創設。
「古民家鑑定士」「伝統再築士」を始めとする資格を創設し全国各地で古民家を取り扱う人材育成に力を入れ、古民家鑑定士は全国に1万人を超す。

現在は、古民家の安心と安全を担保するために基準を創り、ソフト面とハード面を兼ね備え全国各地で講演活動を実施している。

また本年、「内閣官房歴史的資源を活用した観光のまちづくり専門家会議専門員」として全国各地の地方自治体のコンサルティング活動も行う。

古民家ツーリズム推進協議会事務局長として、全国で古民家ツーリズムの推進もおこなっている。