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住育とは

「衣、食、住」という言葉があります。人間が文化的な活動を営むには、生活をして行く為にその命を維持し、生きて行く為に必要な最低限のものとして、着るもの、食べるものそして住む場所が必要という事でしょう。  衣食住とは、人が生活していく上で必要な服装やファッション、食事、食文化、住居のことであり、生活の基本の柱となるものです。衣食住という言葉は個々の詳細を指しながら、個々の詳細のみでなく、それらをどのように組合せて暮らし向き、ライフスタイルを維持しているかということを指しているものでもあります。 たとえば、「京の生活の衣食住」といえば、その生活文化の個々の工夫やその土地ならではの着眼点も取り上げられ、そのすべてから浮かび上がってくる暮らしのありようのすべてが暗示される言葉なのです。

 

衣食住は生活であり、働くこと、余暇を楽しむ事、コミュニケーションをとり、生きることの中に積極的な意義を見出し、それを喜びとする営み、仕事とプライベート、また、その間の社会的な生活といった分野にまたがるもの全てに必要とされます。

 

衣とは人がその身体の上にまとう衣服や装飾品などのすべてをいい服飾とも言われます。時代や文化によって変わって行き、また環境や民族、信仰などに影響を受け文化的な多様性と美的な価値基準で社会や個人のアイディンティーを表現するものだと思います。裸でいる事に対して羞恥心を抱くのは動物にはなく人だけの感覚ですし、収入や職業や男性女性を判別する材料としても利用されます。ファッションというのはこれからの流行を生み出す力を持ち、いわば未来に向かってどのような表現手法を個人として体現して行くのかを表す力を持っています。

 

食は命を維持する為には絶対不可欠なものであり、それを人は文化にまで昇華させてきました。日本料理、フランス料理、中華料理にアメリカのファーストフード、地域の産物を活用し様々に楽しむ方法を研究し、地域の独自性や文化、そして食に込められた様々な思いや宗教観などと行った哲学的な伝統的なものからグルメブームやミュランの食べ歩きガイドといったカルチャーまで実に多彩な側面を持っています。

 

そして住育ですが、まだはっきりとした定義付けというものはされていないようですので私が考える定義で書かせていただくと、 住まいについて学び、そこで成長する子供達の心身と心の成長を育むためにいい家、円満でほがらからな家庭生活を営める家とはどんなものなのかを身につける事ではないでしょうか。

住育という考え方で住まいを見ると、いくつかのキーワードが浮かんで来ます。まずひとつ目はどんな家に住むかのか、家の種類は多くありますし、間取りと言えば千差万別、木造の家もあれば鉄筋コンクリートの家もあります。平屋の家もあれば2階建て、3階建てなどの階数もありますし、どんな間取りがいいのか、子供を育てるのにいい間取りもあれば、老人の為の間取りも、またどれだけのコストを住まいに掛けるのかも重要だと思います。家は人生のうち一度しか買えない高価なものです。失敗しない家を建てるにはというようなレクチャー本は書店へ行けば沢山手に入りますが、その前に大切なのは、自分自身がどういう家に住みたいかという事ではないでしょうか。お金をかけたからいい家が出来る訳ではありませんし、安い家だからと25年ぐらいしか持たないというものでもありません。立地条件や予算、それにどういう家族構成なのかや生活の中で何を重視するのかで人それぞれいい家というものは変わってくるのです。

 

インターネットの普及などにより人々が得る情報量は多く、様々な情報が無料で手に入ります。メリットも多い現代の情報社会ですが、逆デメリットとして情報量が多すぎて選別ができないという問題もあります。様々な情報がありすぎて、何が一体正しいのか、自分に必要な情報とは何なのかが判りにくくなっているのです。住まいに関しても同じで、情報を精査し、自分が求めている家とはどういうものなのかを取捨選択しなければいい家とはなりません。 私は住宅の設計をしています。設計士という立場で住育を考えると家づくりは人づくりであり、住まいとの関係を育む事で、家族関係を育て、子供を育てる為の仕事だと理解しています。

 

http://yukiokawakami.tumblr.com/archive

Author Profile

川上 幸生
川上 幸生
川上 幸生(かわかみ ゆきお)
1967年1月15日 大阪出身

二級建築士
愛媛県木造住宅耐震技術者
インテリアコーディネーター
照明コンサルタント
住宅断熱施工技術者
下水道責任技術者
古材鑑定士
古民家鑑定士
伝統資財施工士
住宅建築コーディネーター

大阪でお菓子会社にて商品開発やパッケージデザイン、
デパートのショーウィンドウや店舗の設計施工を経て
現在は愛媛に移住して今までの経験を活かし人に優し
い本物の家づくりを目指し「お客様に感動をあたえる
家づくり」を心情に住宅の設計やデザインをメインに
活動中。

主な活動
厚生労働認可財団法人職業技能振興会認定資格 
古民家鑑定士伝統資財施工技術士 教本執筆並びに講師

一般社団法人住まい教育推進協会 会長
株式会社アステティックスジャパン 事業統括本部長
愛媛インテリアコーディネーター協会 会長
四国中古住宅流通活性化協議会 理事
全国古民家再生協会連絡会議 事務局長
ケイズデザイン二級建築士事務所 代表