シロアリは悪者ではない?!

シロアリは悪者ではない?!

一般的にシロアリは、「悪」である。

そう思われる方の方が大半だと思います。

もちろん、私も自身の家をシロアリに食害されることを望んでいる訳ではありません。

しかし、シロアリも悪いことをするために、存在しているわけでもないのです。

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理化学研究所は7月6日、

シロアリ腸内の原生生物の細胞表面に共生する細菌がリグノセルロースの分解酵素を持ち、

シロアリの効率的なリグノセルロース分解に役立っていることが分かったと発表しました。

同成果は理研環境資源科学研究センター バイオマス研究基盤チームの雪真弘 特別研究員と

バイオリソースセンター微生物材料開発室の大熊盛也 室長らの研究グループによるもので、

欧州の科学誌「Environmental Microbiology」オンライン版にも掲載されています。

リグノセルロースは植物の木質部を構成する成分で、

セルロース、ヘミセルロース、リグニンなどを主成分とし、

バイオマス資源として注目を集めています。

しかし、容易に分解することができず、

化学処理や物理的処理で前処理を行った後、セルロースやヘミセルロースを酵素によって

単糖まで分解しないと利用する事ができません。

そのため、木材を効率的に分解することができるシロアリの能力は、

リグノセルロースの活用への応用が期待されているのです。

シロアリのリグノセルロース分解能力は、腸内に共生する微生物群が大半を担っています。

この微生物群は10数種類の単細胞の真核生物である原生生物と数百種の細菌から構成されており、

これまでの研究では分解プロセスで主に働いているのは原生生物であると考えられてきました。

しかし、微生物群集全体を対象にした解析では、

個々の微生物がリグノセルロースの分解でどのような役割を持っているか明らかにすることが難しく、

シロアリ腸内の効率的なリグノセルロース分解プロセスの詳細についてはわかっていませんでした。

今回の研究では、ヤマトシロアリの腸内に共生する細菌を分離装置を用いて1細胞ずつに分離後、

ゲノムDNAを増幅し、この中から原生生物の細胞表面に共生している細菌の全ゲノム増幅産物を用いて、

シングルセルゲノム解析を実施。

その結果、セルロースやヘミセルロースを分解するさまざまな分解酵素を持つことが分かり、

原生生物が取り込む前のリグノセルロースを効率的に分解できるように、

前処理をする役割を担っている可能性が示唆されています。

シロアリもしっかりとした役目を持っているのです。

もともと山であった部分を人間が切り開き宅地に造成し、家が建っている地域少なくありませんよね?

そこには、シロアリが生息していた住処であった場所に人間が入り込んでしまっていることもあります。

しっかりシロアリが何故、発生するかの問題を理解し、自然界で重要な役割を担うシロアリと、

うまく共存しなければならいと思います。

Author Profile

河野公宏
河野公宏
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【古民家ネットワーク本部】
株式会社アステティックスジャパン 代表取締役社長
(旧:株式会社ヴィンテージアイモク)
【全国古民家再生協会連絡会議】
事務局:一般社団法人住まい教育推進協会 事務局次長

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